世界でいちばん不運で幸せな私
ジャケットに、
”運命の恋が舞い降りた”
って書いてあるけどそんなフワフワしたもんじゃなかったよこの映画の内容。
何の気なしに前情報もなしにレンタルして、何気なく見始めたのだけれどグイグイ引きこまれていってほんとに切なくなったよ。
ふとしたきっかけで小学生だったソフィーとジュリアンは知り合い、2人にしか理解できない悪戯なゲームで強く結びつく。お互いいなくてはならない存在になり、淡い恋心がお互いに芽生えるも近すぎてうまくいかず。
悪戯なゲームがネックになって愛し合いながらも友人としてのやりとりを何十年も続け、それぞれの道を歩んでいる2人だったけれど、まあかくかくしかじか。
って感じ。
ちょっとアメリを彷彿させるような軽くスピードのある展開なのですが、2人の感情がもつれ始めてからは、なんとも切なく、もどかしく。
何度も胸がしめつけられてしまいました。
もう激しく純愛な映画なのです。
全体的に映像がすごくきれいで、特に子供時代はキラキラしててファンタスティックで本当にステキ。
映像が2人の心境を物語っているようにも感じた。
あれですよ。
誰が決めたでもないけれど、それが当たり前だと決められている世界で自分を見失って、何が本当に大切かを忘れてしまいそうなときにこれをみるとハッとするかもしれない。
私の憶測だけれども。
自分のこころに嘘をついて右に倣えで生きていくのも幸せかもしれないけれど、本能のままに生きていくっていうのはやってしまえそうで出来なくて、でも出来たら何かを超越してまた違う人生の道が出来てくるんだろうなあ。
と、よく分からない事が頭の中でぐるぐる回る。
フランス映画特有なストーリーではあるけれど、一度機会があればぜひぜひ。
もちろん好みはあるでしょうが、私はグッと来ました。
人をここまで愛し、また愛されるって凄い。