「カンタ!ティモール」という映画をみに行ってきました。
東ティモールでふと聴いたメロディが忘れられない。
それをきっかけに東ティモールの人々とふれあい、旅を続けるうちにその場で起きてきた悲劇を知り、そこで前向きに生き続ける人達を知る。
独立を目指して戦ってきた彼らの精神が、あまりにも崇高で感銘をうけました。
攻撃され目の前で家族が殺され犯されて行く中で、相手への報復よりも対話を続けたティモールの人々。
弟たちを殺されて連れ去られて行ってしまった男性が、それは凄く悲しい事ではあるし、彼らの骨のひとかけらでも見つけてやりたいと思う。でもインドネシア軍の彼らを憎んではいない。赦している。今は沢山の犠牲を払ってきたけど独立ができた。前を向いて生きなければならない。と。
もう胸がしめつけられました。
”ゆるす”ことの偉大さ。
自然信仰の強い土地柄なのか、人生は与えられたものと考えるからなのか、人を憎まず共に生きようと言える彼らを尊敬せざるをえません。
インドネシアの兵士を捕虜にしても、ティモールは争いを求めていないと切に語って無傷で国へ返していたそうです。
半年縄でつながれてレイプをされ続けて今も後遺症に苦しんでいる女性も、体は奪われても精神は奪われないと心で戦ってきたと。
世界中の人が東ティモールの人のような考えができれば、みんな平和になるのに。
独立した後も、路上でひとり生活するような人はみられなかったそうです。
なぜなら全ての人が親であり兄弟であるという考え方なので、みんなで協力しながら子育てや生活をするのだそうです。
両親が殺された子供も、みんな同じように学校に行けるようみんなで協力しあう。
困っている人がいたら助ける。家を建てるなら近所の人みんなで建てる。
昔の日本もこうできていたように思う。近所の親たち全員で地域の子供たちを育てていた感じがあったけど、今は違う。
当たり前に贅沢を求める生活にどっぷりつかってしまっていた私はちょっと反省しました。
自然と一緒に周りと協力しあって日々を生活することが、どれだけ豊かなことか。
この映画をみて痛感。
そしてショックだったのは、インドネシア軍が侵略を繰り返している際、日本が沢山のお金をインドネシアに送り込みその援助をまことしやかにしていたこと。
知らなかった。。
25年も殺戮を繰り返されていたティモールに、私も少なからず一枚かんでしまっていたような気持ちでもういたたまれなかった。
しかも独立したあとは手のひらを返して東ティモールに資金援助をしているそうで。。
そもそもティモールに大きな油田があるってのが、資源欲しさに目がくらんでしまっているんだろうと踏んでいるのですが。
とにかく、なんてことしてくれてんだ!って腹が立った。
でもそれでもティモールの人はその部分も分かっていて、日本への恨みどころか「広島や長崎と一緒なんだ。一度僕らも全てが灰になった。そこから立ち上がっていくのは日本も一緒だったろう」って。
もう!ほんとにもう!;;
みんな彼らの精神の爪の垢煎じて飲むがいい!私も含めて!と思いました。
人を赦すことの寛大さ。
普通にやろうと思ってもできないよ。
もうほんといろいろ考えされられました。
ぜひ機会があったらこの映画みてもらいたいです。
少なからず人生観が変わると思う。
もちろん、良い方向に。
東ティモールの方々へ心から穏やかに生活ができるよう、心から祈りたい。
平和はくらしの中にある。
政策でも金でもなく、平和とは毎日のくらしの中にある。
肝に銘じたい。
にほんブログ村