今日は仕事帰りにお友達と一緒に広島現代美術館で展示されている”ネオ・トロピカリア〜ブラジルの創造力〜”に行ってきた。
(ネタバレしてますよ。)
ブラジル在住や出身のアーティスト達の様々なジャンルからの展示。
アートはもちろん、ファッションやグラフィックや造形など多種多様。
一貫してのテーマとして感じるのは、やっぱり展覧会の趣旨である
生きることはアートそのものだ
これに尽きる内容でした。
いや本当面白かった。
この「生きることはアートそのものだ」と唱えたエリオさんの作品から始まるのだけど、体の表面から耳から目から最後には内面から色を取り込めという迷路のような作品はもう「どうしたらいいの;;」と最後不安になってもうた。
最後に色鮮やかなマンゴージュースが置いてあるのです。
面白過ぎる。
これを飲むことで、色や音のシャワーを全身から浴び表面的に色を取り込んだところで、内側へ色を入れてってことらしい。
人間の五感全てで”色”を感じろという発想には驚き。
駅に貼ってあったポスターにもなっていたマレッペのアコースティック・ヘッドの展示にも釘付けです。
生活に関係するものを利用してのアートというか造形というかなんだあれ。
とにかくタライなどを利用した”被りもの”なんだけど、写真をみると頭をそこに突っ込んだ人がいて、そこの穴があいてるところへ別の人が耳を傾け音を聴いているようなもの。
あーあれ被りたい;;
どうなってんだろう。どうなるんだろう。
想像ばかりが掻き立てられます。
中でも私お気に入りは、ジュン・ナカオの”見えないものの縫製”というショー。
ファッションデザイナーの彼はこの作品で有名になったそうです。
これはパリでのショーなのですが、同じ作品。
すごく繊細なレースのようなパターンを植物性の紙に起こして19世紀の時代をモチーフにした服を作り、最後はモデルがぐわあああああって引き裂くという凄いインパクトがあるショーなんですよ。
実際肉眼でみるともっと興奮するんだろうなあ。
とても興味湧きました。
そして、アンドレ・コマツの廃材からのモチーフも素敵だったし、生活に関するもの全てがアートの”素材”になるというリヴァーニ・ノイエンシュヴァンダーのRain Rainsって作品はしばらくそこにじーっとボーっとしてたくなるような、私にとっては癒しな作品でした。
一番最後に展示されていた巨大な作品エルネスト・ネトの”眠りゆく身体は裸体に近く/生ける水は岩を舐める”という作品は、ストレッチ素材の布の中に細かくした発泡スチロールを詰め込んだ、そりゃもう大きなクッションというかその何ていうか、とにかくどどーんと部屋一面にそれが展示されていて、いい香りがぷーん。
その匂いの元はその展示物の中に入れられたクローブやターメリック。
スーハーいい匂いを嗅ぎながらクッションに実際入って行って埋もれたりすることもできるという体全体を使いまくって感じるアート。
これは素直に楽しかったよ^−^
一緒に行った友達とうおーーー!きゃあー!ってそのクッションの中に埋もれてみたり、歩いてみたりで大喜びよ。
薄い布が天井からかかっているゾーンは、なんていうか凄く落ち着けて一瞬「住みたい」って思ってしまうほど。
いやまあ、あそこにずっと埋もれていたら確実にデブまっしぐら♪ですがね。
だけど、あそこはもう一度行って埋もれたいな。
ブラジルの創造力を超堪能。
生きることそのものがアートってことを全身でひしと受け止めたよ。
何だかワクワクー!ってなる不思議な感じがしたわ。
ネオ・トロピカリア一見の価値ありです。
いやしかし、現代美術って正直理解に苦しむ部分も多々ありだよね。実際私も「はぁ?」って頭悩ましたりするんだけど、今回は素直に面白いなあって思える展示でしたよ。
あれよね、現代美術ってのは下手するとただのゴミ扱いされてしまったり、もっと下手すると頭おかしいんじゃないの??って思われてしまいそうなものもあったりだけど、それを拾いあげる人たちの感性もまた凄いと思わない?
それを作品として見る”目”の力があるってのは、ある意味作者よりも凄いのではないかと思ってみたり。
たまには芸術に触れるのもいいわね。
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