ビリーのキャンプに入隊できない弱い自分が肉い>< いや、憎い><
それはさておき。
今日は友人に誘われて、かねてより楽しみにしていた尾道で見る映画の日。
NPO法人シネマ尾道が主催する「ゆれる」の上映会です。
このNPO法人シネマ尾道とは、尾道に映画館を作ることを目的に立ち上げられたものでして、映画はもとより尾道より文化を発信すべく映画祭の開催を計画されたり、講演を開いたり、商店街をもっと活性化させたいと尾道の街づくりにも手を添えたとても素敵な発想を持った集団なのです。
以前から存在は知っていて、私もうずうずしていたのですがこのたびやっと見に行く事が出来ました。
場所は、尾道駅すぐ前のしまなみ交流館内のテアトロシェルネ。
午前と午後の部があったのですが結構な満員具合。
私は座る場所が見つからず3階の隅っこでスクリーンに手すりがかかったまま観ました。
「ゆれる」
すごかったあ。
人間がむき出しで、生々しい映画だった。
なんていうか、手でぎゅって握りしめたら指の間からにゅっと出てきて、あーあーなんとかしなきゃって思うのだけど、べったりとまた片方の手にもそれがついてしまってもうどうしようもない。
って、全然わからんな。
とにかく、静かに狂気に溢れる悲しくて切ない映画でありました。
考える生き物である人間ゆえの辛さというか、みんな不安定な感情をもって揺れながら悶えながら生きてってるんだよなぁ。
生きるとか死ぬとか、善とか悪とか、何が一体正解で不正解かとか。
そんなの引いて人間って生臭いものなのだなあってな。
まったく自分でも何言ってるか分かりませんが、とかくいい映画だったと思います。
香川照之が凄すぎて目が離せなかった。
オダギリジョーが色っぽ過ぎてやられた。
あの最後の終わり方は、思わず深いため息が出たわ。
そして上映会終了後、音楽を担当したカリフラワーズの超ミニライヴがありまして、そのカリフラワーズのナカムラさんと監督をした西川美和さん、聞き手役として山本モナさんが登場してのトークショー。
山本モナってきれいだなあ・・・。
と、うっとりしつつ。
なかなか興味深い内容の話が盛り沢山でとても刺激された。
西川監督ご本人も仰られてましたが、本当に恵まれた環境にいるのだなあと。
ちょっと嫉妬すら覚えた。
同じ目標に向かって、まったく妥協せずに邁進できる環境っていうのはとても贅沢だなあと。
世界は違うけど、似たようなことやっている私からすると、プロ意識とはなんぞや?というところで立ち止まってしまった。
年数長く同じ仕事をしていると、いい意味でも悪い意味でも”要領”ということを覚えてしまって、本来見逃してはいけない部分を私は見逃してはいないか?ってね。
自分の譲れない部分を円滑にする為に譲ってしまうのって、ある意味魂を売っていることと変わらない。
それで丸く収まったとしても、誇りに思えるかどうかで言うと疑問が残る。
まあ、きれい事ばかり追いかけていたら逆に今の私もなかったのかもしれない。
とても矛盾した世の中に足を置いて生きているなあと、ある意味それにも生臭さを感じつつ。
わかんない!!
でも、今回の西川さんの話を聞いてちょっとその部分に気付いたというか、えぐられたというか、考えるべきなのかもなあって思ってみたり。
とにかく、自分を見失わないようにしなければ。って改めて思った。
それから、尾道のタイ輸入服飾雑貨の素敵!なお店paraisoにて美味しいコーヒーを飲みながら「ゆれる」の話から始まって、映画の話でうーじゃかーじゃやり、終には人生についてまでに話は及んだ。
色んな意味で映画ってやっぱりいいなあ。
久しぶりにとても充実した日曜日だった。
次のシネマ尾道の上映会は8月で「砂の器」だそうです。
これは試験前で自粛であります。
残念;;