ずっとこの番組をみている間、涙が止まらなかった。
中国人家族の10年を追いかけたドキュメンタリー。
当時日本の会社に勤めていた1人の中国人女性が、日本で夢を見て頑張る中国人留学生の姿を伝えたいと、全くテレビ制作とは無縁の所からスタートしたこの企画。
テレビ局の協力で60人余りの留学生をカメラで追い、当初は中国での放映を目指していた所日本で放送する事になり、その作品が沢山の賞をとり話題に。
私もその時の放送を見て、胸が詰まりボロボロ泣いた記憶があるのですが、その最終章という事で楽しみにしていました。
自分が教育を受けていなかったから、自分の子供を立派に育てたい。
その一心で、異国の日本に降り立ち家族の為に働き続けるお父さん。
そのお金には一切手をつけずに、娘の夢のために細々と働きながら娘を育てるお母さん。
2人とも、娘の為を思っての離れ離れの暮らしを余儀なくされるのです。
日本と上海とニューヨーク。
離れ離れになった家族も、お互いを愛するという絆の深さで乗り越える。
何年もお父さんに会えない。
それでも、愛されてるって知ってるのと涙する娘をみて私も涙。
いかに自分の今いる状況が恵まれているかと思うと胸が詰まる。
親が子供へまっすぐ向ける愛情を分かっていながら甘える自分が情けない。
そしてお互いが思い合う姿がとても美しくてそれでも涙。
何かを求めるって事はしない。
ただ信頼しあって思いやる。感謝し合うという事がどれだけ素晴らしい事か、この家族を通して教えてもらった気がします。
8年ぶりに会う娘の重たいカバンを一生懸命運ぶ父親。
それをちゃんと娘は背中を見て親の愛情を感じとっている。
親が身を削って自分の為に心力尽くしている事を心配し、「これからの行動で親孝行していくしかない」と奮起する娘。
13年ぶりに会った妻をどこに連れて行ってあげるか、メモを取りながらルートを一生懸命考えるお父さんの姿のいとしい事。
狭い風呂もない部屋で暮らす夫の元にやっと来られ、ただ一緒にいるだけで笑顔がとまらない奥さんの表情。
離れているからこその表情だとは思うけれど、考えられない年数を離れて暮らし、それでもひとつの目標に向かって個々に逞しく生きる姿は本当に考えさせられました。
日本は多分、ちょっと豊かになりすぎて、本当は家族に何が必要なのかを少し忘れているのかも知れない気がする。
自分も含めて。
人を愛するって凄い事だなあと思う。
人を愛するって事は人を強くする事なのかもしれないとも思った。
もらうばかりだと駄目ですね。
お父さんが「人生は捨てたものじゃない」と言っていた。
生きるって大変だけれど、生きるってかけがえのない事。
両親がいるから今の自分があることに感謝して頑張ろう。
きっと私には、この中国人家族のように黙々と静かに耐え過ごすのは無理だと思う。
愚痴ったり、怒ったり、泣いたりする事もこれからあるだろう。
だけど、許して感謝して思いやりの気持ちを無くさないように、この家族がいた事を忘れないように生きて行こうと思った。
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